先日、私が担当する大学のゼミで、地域活性化の一環として地元店舗のInstagram活用状況を分析する課題に取り組みました。学生たちには、各店舗アカウントの良い点や改善提案を350字以上で具体的に記述してもらい、提出はGoogleフォームを通じて行いました。
ここまではよくある実践的な課題ですが、今回は「AIによる自動採点システム」を導入しました。学生が投稿を完了すると、即座にAIが内容を評価し、点数と具体的なフィードバックコメントを返す仕組みです。これにより、学生は自分の分析がどのように評価されたかをすぐに知ることができ、学習効果の向上に繋がりました。
しかし、本当に驚愕したのはその先です。このシステムは、単に個々のレポートを採点するだけでなく、全学生から集まった膨大な量のテキストデータを瞬時に集約・分析し始めたのです。そして、その分析結果に基づき、なんと各店舗への「コンサルテーション用プレゼンテーションデータ」が自動で生成されたのです!
さらに驚くべきことに、この仕組みを実現したアプリケーションの基盤は、Google Apps Script (GAS) と Gemini API を組み合わせ、他ならぬGemini(AI)自身に相談しながら、実質1時間程度の作業で基本的な機能を構築できた点です。 アイデアをすぐに形にできる開発スピードにも、AIの進化を実感しました。
従来であれば、多数の学生レポートを読み込み、傾向を分析し、それを基に店舗向けの提案資料を作成するには、計り知れない時間と労力が必要でした。それが、AIによって(しかも短時間で開発されたシステム上で)ほぼ自動化され、学生たちの多様な視点が反映された具体的な提案資料としてアウトプットされたのです。開発のスピード感も含め、このデータ集約力と、実践的な価値を持つアウトプットへの変換スピード、その質の高さには、文字通り度肝を抜かれました。
今回の経験は、AIが教育現場にもたらす効率化や個別フィードバックの可能性だけでなく、収集されたデータを社会的な価値へと転換する強力なツールとなり得ることを示しています。そして、そのツール自体の開発も、AIのサポートによって驚くほど迅速に行える時代になったのです。学生の学びが、即座に地域貢献に繋がる。そんな未来を感じさせる、衝撃的な体験でした。
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